映画「モンスターハンター」の感想など
見に行ったのは4/1なのでもう一ヶ月以上前のことだけど思い返しつつ感想とか。
あと毎月一日は映画が安く見れるらしい。知らずに行ったので嬉しい気持ちになった。ちなみに見たのは吹き替え版。
ネラバレ祭りなので嫌な方はブラウザバック推奨。
序盤:ディアブロス大暴れ
荒野を行くレンジャーの主人公たち。レンジャーたちの雰囲気はよく、給料が低いことへの愚痴を軽快な歌にしながら荒野を行く一行は微笑ましかった。しかし早速死亡フラグのようなことを言い始める者もいて早くも先が不安。
「ネームタグを足に巻くことで首が吹き飛んでも身元が分かるようにする」って覚悟がキマリすぎている。軍隊ってこんな感じなのだろうか???
吹き替え声優に宮野真守がいることに気づいてちょっと内心盛り上がった。
先行している別働隊の通信が突如途絶え、主人公たちも砂嵐に巻き込まれる。砂嵐を耐えきり、目を開けるとそこは砂の色すら違う砂漠だった。
モンハンで砂漠といえばボルボロスやディアブロスあたりだろうか。今回は広告にもあるディアブロスが早速登場かと思いきや、最初に見つけたのは先行部隊の焼死体。ディアブロスはもちろん火属性攻撃なんてないのでどいつがこれをやったのやら。死体の周囲の砂がガラスになってることから威力の高さが窺える。いわく「火炎放射器でもこうはならない」とのこと。
早速ゲームのモンハンでは描写されない「死体」という概念が出てきたわけだが、さすがに全年齢対象映画、フレームアウト気味でピントも合わせてない。モロに映すと年齢制限かかっちゃうもんね。
敵を想定して周囲を探索。そこに現れたのは焼死体の犯人ではないであろうディアブロス(亜種)。ハンドガンや車に備え付けられた機関銃を使って応戦するも怯みすらせず大暴れ。隊員を1人串刺しにするも、大量の手榴弾による自爆に怯み退散。一行は岩場に隠れるのだった。
序盤から本映画のメインであろうディアブロスが大暴れ。MHWは飛ばしてる私にとってこれほど綺麗なモンスターを見るのは初めて。ハンドガンどころか機関銃すらもろともせずに突進する姿はまさに圧巻。まぁゲームでも人間の身長にも及ぶ刀身で頭をザクザク斬られてもなかなか死なず、大砲で寄ってたかって撃ちまくっても怯みすらしてないしこんなもんなんだろう。こうしてみると攻撃が通じてない感じが強くて絶望感が凄い。
ゲームではされない死の描写がされてて良い。死体を器用に映さず描写するのは技術、配慮ともにとても良かった。私は「グロが苦手なので」助かった。
ちなみにもう1人の主人公たるハンターさんは弓を担いで遠くから様子を伺ってる模様。突然見慣れない服、謎の機械(モンハンの世界に車はない、はず)が現れたら警戒するよね。ディアブロスに襲われないよう警告してくれるあたりは優しさを感じた。
中盤:ネルスキュラパート長くない?
主人公一行が逃げ隠れた岩場はなんとネルスキュラの巣窟。綺麗なCGでネルスキュラを見るのはキツいな...
主人公は腹の毒針で眠らされ、仲間の何人かは顎で食いちぎられて即死。さっきの死体に対する配慮はなんだったんだよ!と言いたくなるような直接的な描写。怖い...
襲われ方も「一息つこうとしたところに急襲」とホラー映画みたいな襲われ方。ホラー映画あんまり見たことないけど。
昏睡した主人公と、仲間の体は巣に持っていかれ、目覚めた主人公は絶望しながら脱出を試みるわけだが...遺体に付けられたネームタグが悲壮さを際立たせる。
途中で生き延びた仲間と合流!かと思われたがその仲間もネルスキュラの卵を産み付けられ、最期は体を食い破られて死亡。これ「モンハン」でやる必要ある...?
主人公はサバイバル用の着火剤か何かでネルスキュラを追い払って命からがら脱出。ここでのネルスキュラは日の光を嫌う様子。映画用に付け加えられた設定だろうか。ネルスキュラが火に弱いというのはゲームでも同じなのでこれはよかった。
さまよう主人公は全壊した撃龍船(?)を訪れ...たところで今まで様子を見ていたハンターさんと遭遇。OPで振り落とされてたしそれに近づく影は気になるよね。
遭遇して早々に激しい格闘戦が開幕。ハンターさんからすれば自分たちの所有物の周りをうろつく怪しい人、主人公にとっては突然襲われて応戦といったところか。なんにせよ迫力があった。
主人公がここでは押し負け、ハンターさんの仮住まいで拘束される。のだがなんとここでも乱闘。挙げ句の果てに貴重な水分を全部無駄にしてしまう暴挙に。
それだけにはとどまらず組み合ったままあわやネルスキュラの巣に転落の危機、これを助けたことでやっと手を取り合った。長かったなぁ。
ちなみにハンターは日本語は喋れない。モンハンではMHWより前の作品ではなぞの言語(通称モンハン語)を話しているわけだがまさか映画でこれを聞けるとは思っておらずある種の感動があった。
手を取り合った2人は協力してハンターさんの集落を目指すことに。ネルスキュラは日の下に出てこないので日中に行けば問題なし。問題は砂漠をうろつくディアブロス。今回はネルスキュラの睡眠毒で眠らせる作戦。
ここで主人公の修行描写。双剣の練習をしているらしいが、どこか見たことある剣の振り方で思わずニッコリ。特に鬼人化のポーズを取っただけで鬼人化するのは「そういう感じなんだ」と思ったし、鬼人状態に驚く主人公は笑いを誘った。
さて問題の作戦だが「主人公が囮になってハンターさんが刺す」という雑なもの。囮を守る手立てもなく完全なバクチ。ハンターさんも元々撃龍船から振り落とされただけだし物資がないのだろう。ところでどう見ても睡眠毒を持つ腹の毒針じゃなくて顎の毒牙を取っていった気がするけど大丈夫?????
毒牙を持っていざディアブロス戦。みんな大好き大タル爆弾も登場して盛り上がりを見せる。主人公の剣技もいい感じ。車に積んでいたロケットランチャーも持ち出す。固定ダメージ最強!
肝心の作戦の核たる睡眠は失敗。どうみても顎の牙を持っていっていたのでこれで寝たらさすがに低評価するところだった。セーフ。頭を2人で協力してぶった斬って命からがら討伐。頭の肉質が柔らかいことを意識したのかはわからないけど頭を攻撃するぼはゲームでもよくみる光景なので個人的には好き。ハンターさんは重症で気絶。ハンターさんを引きずって砂漠踏破をめざすのだった。
ネルスキュラパートが長い!!!!!途中から「ネルスキュラといつまで戦うんだ...?」って思ってしまったくらいには長い!あとやたらグロい!序盤の焼死体配慮はなんだったのかと言いたくなる。ネルスキュラの巣の件はモンハンという名前のホラー映画。絶望感を演出するにしてもやりすぎ感がある。
主人公とハンターさんの格闘シーンは、迫力はあったけどこれもやっぱり長いと思う。「言葉が通じない」「自分の物(撃龍船)の周りをうろついてる」など小競り合いに発展する原因は揃ってるけど、ハンターさんの住処に入ってからの第二ラウンドはいらなかったかなぁ。貴重な水分を失うなんてもってのほかだし。そんなこともわからないような新米ハンターじゃあるまいし...
原作要素としてはまずまず。腹の針は睡眠毒なので主人公は昏睡してるだけとか、ネルスキュラが火に弱いとか、ディアブロスを音で誘き出すところとか。ワンポイントではあるけど鬼人化、大タル爆弾もよかった。
終盤:リオレウス戦。カプコン製ヘリは落ちる
夜の砂漠を抜け森へ到着。砂漠は過酷そうな描写はありつつあっさり踏破。レンジャーのスキルが生きたのだろうか。ゲームだと夜の砂漠はホットドリンクいるからね。Riseではホットもクーラーも廃止されたけど。
森は見た感じ原生林あたりだろうか。アプケロスにガレオスと小型モンスターも出てきた。ここに来て小型モンスターの登場。モンハンは大型モンスターだけじゃない!言葉が通じないのを身振り手振りで伝えるのが可愛い。
肉焼きシーンの登場にはn回目のニッコリ。聞き覚えしかないBGMも流れてニヤニヤが止まらなかった。(最近ゲーム内で肉焼いたっけ)
夜キャンプ中にリオレウス襲来。どうやら砂漠で見たガラスはリオレウスの仕業だったらしい。レウスって砂漠に出たっけ。
炎に巻かれたところを冒頭の撃龍船に乗っていたハンターさんの仲間たちが救出してくれて休止に一生を得た。が、主人公は一旦拘留。まぁ言葉通じないし見慣れない服装だし仕方ない(?)
あっさり解放してもらって団長さんとお話し。団長さんの吹き替え声優が大塚明夫さんだったりと聞き覚えある声だらけでびっくり。豪華だなぁ。
団長さんは言語が通じる模様。なにやら主人公が元いた世界とモンハンの世界を通じる文明があったらしく、稀にその力の暴走で世界が繋がってしまうらしい。なんでも団長は意思疎通のために勉強したんだとか。勤勉だなぁ...
彼らハンターたちの目的はその文明の解明と停止。しかし狩猟不可能なリオレウスが辺りをうろついてるらしい。ゲームだとディアブロスより危険度が低いはずなのでRiseで言うヌシモンスターとかそんなところなんだろう。
レウス狩猟に向けて猫飯!これにはn+1回目のニッコリ。「リアルになると毛が汚そうだなぁ」とか思ってたら案の定でした。汚い...
猫飯食べて出発。出発して数シーン後にはリオレウスの元へ到着。味気ないけどゲームで大型モンスターに直行するのってこんな感じなんだろうなぁ。
「火を吐く直前が隙...?吐いた後じゃなくて...?」って思ったけど狩猟不可能だなんて言うくらいなんだからそれだけ情報も少ないんだろう。吐いたあとの隙が長いだけで吐く前の動作もそこそこ長いしね。火球じゃなくて火炎放射的なブレス。XX以前では見れなかったけどRiseでみれるようになったやつ。強そうである。
早速ブレスにあたってるハンターがいるけど足元が水場だったので多分大丈夫だろう。即死してる様子もなかったし。しかしその後彼らが戦いに参加することはなかった...
主人公の乱舞、ハンターさんの爆破弓、団長さんの大剣と順調に見えたが吹き飛ばされた主人公が目を覚ましたところで聞こえたのは主人公がわかる「大尉」と呼ぶ声。演出からもわかるように元の世界に戻ったようである。荒野探索班と連絡が取れなくなったから探索チームが派遣されたと言ったところか。
もちろんこのまま終わるはずもなくレウスが追いかけるようにこっちの世界に登場。圧倒的戦闘力で次々とヘリを撃墜。やっぱりカプコン製のヘリは落ちるのか...
レウスと1人で対面する主人公。CMのシーンはここだったか。そうこうしてるうちに団長とハンターさんが救援。ゲームならエリア移動して第二ラウンドといったところか。
とはいえゲームでもそうなように、第二ラウンドだからと言って何が変わるわけでもなし。火属性攻撃があるも相手がレウスなので当然決定打にはならず。最後は口の中に爆発物を放り込んで勝利。
主人公が元の世界に帰れたのでめでたしめでたし。とはいかず元凶たる古代文明を止めることを決意。モンハンの世界に戻ったところゴアマガラが襲いかかってきたところで終幕。ちゃっかり装備が変わってたな。操虫棍担いでるし多分4の頃のCMあたりの再現かな?
ここにきて小型モンスターの投入、肉焼き、猫飯とモンハン要素が盛り込まれてきた。クオリティも高く確かな満足。ただせっかく剥ぎ取ったディアブロスの素材が全く活かされなかったのが残念。鍛冶で装備を強化するシーンがあってもよかったように思う。そんなに尺も取らないだろうし。
リオレウス戦は主人公、ハンターさん、団長さんに関しては言うことなしだが、せっかく出した他のハンターたちがあっさり退場したのがもったいない感じがする。ほとんど話すことも無く、戦闘シーンも速攻やられて終わり。モブと言ってしまえばそうなのだろうが...
まとめ感想
個人的には面白い作品だった。モンスターのCGは文句なし。大迫力で暴れに暴れてくれた。ただネルスキュラパートがやったら長いのが気になった。最初のディアブロスから逃げてからディアブロスと再戦するまでが映画の半分くらい使ったんじゃないかってくらい長い。その割に最後はディアブロス戦前の前座で戦闘シーンは一撃。ディアブロスとの戦闘力の差を考えると正しいかもしれないが、それならそんなに尺取らなくても...巣の件はモンハンからかけ離れたホラーと化してたし。
そもそも主人公とハンターさんが争ってる時間が長い。さっきも書いたけど第二ラウンドは必要なかった。あれを挟んだせいで余計にネルスキュラパートが長く感じた。
ゲームでは話題になることがほとんどない「死」が前面に出てるのも良い。「映画だから見れたもの」といったところ。リオレウスに焼き殺される、ディアブロスに貫かれる、ネルスキュラに噛みちぎられる...怖いといえば怖いがこれをやらないなら実写化する意味がないといっても過言ではない。いや過言か...?
砂漠を抜けてからは小型モンスターが投入された。アプケロス、ガレオスの2種類と少ないが砂漠に小型モンスターってあんまりいないし、砂地部分だとガレオスくらいかな?こいつは肉食なのでディアブロスと一緒に出すとぐちゃぐちゃになるし仕方ない。岩場ならケルビもいるだろうが...
それよりも団長たちと合流してから。せっかく剥ぎ取ったディアブロスの素材を生かして欲しかったし、ハンターさんたちの仲間をもうちょっと生かして欲しかった。かっこよく主人公たちを助けてくれたのに...レウス戦に行くまでに鳥竜種あたりと軽く戦えば登場モンスターの種類も稼げただろうに。
武器はせっかくのモンハンなのに(モンハン内では比較的)地味な弓、や大剣、双剣だったのが残念。鬼人化はみれてうれしかったが、大剣で溜め斬りする様子もなかったし、最後にスラアクが出てきたものの特にガチャガチャ変形することもない。最後の操虫棍に至っては猟虫どこいった?(見落としてただけならごめんなさい)
最後の方にストーリー設定らしきものが出てきたが今回は回収することなく。あからさまに「俺たちの戦いはこれからだ!」エンドだったし、次回作の構想があるらしいので期待したいところ。
他の人の感想では「英雄の証が流れない!」と言われてるらしいが、ゲーム中だと英雄の証は撃龍槍やら破龍砲あたりの大型設備を当てた時くらいしか流れないしあまり気にならなかった。アトラルカは知らん。
日本語吹き替え版だとEDの吹き替えキャスト紹介エンドロールで流れたのがよかった。吹き替え版限定らしいので吹き替え版見てて良かった。
感想はこんな感じで。内容を詳細に書きすぎた気がする。